2歳児連れ北京旅行、万里の長城をゆく。
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中国を象徴する世界最大の城壁、万里の長城に向かいました。
北京ときいてまず思い浮かんだのが万里の長城。
ネットで情報を見ると
冬の万里の長城・・・子連れで行くのは狂気の沙汰・・・などと書かれていることもあり。
昨年(2012年)の天候を調べると、どうやら雪が降ったようで
今回、もし天気が悪かったら、我が家はツアーバスで待機しているか
麓のお店でお茶でもして待っていよう・・・と思っていました。
この日の天気は、快晴。
行けるところまででも、行ってみよう!
今回、登るのは、観光として一番メジャーな
八達嶺長城です。
ツアーバスを降りて、みなさんと一緒に、登長城口に向かいました。
北京に行って驚いたのは、あらゆるものの広大さ。
なんでも、大きい、広い。
道も、片側5車線・・・夜の渋滞風景は、圧巻・・・。
この登長城口までの道も、広々。
秋の紅葉シーズンなどは、ものすごい人混みになるそうですが
冬のこの時期は、すいてました。
側道には、飲食店やお土産店が並んでいます。
十数年前にも、ここに来たことがあるMASAさん。
当時はまだ舗装されていなくて、まったく違う風景だった記憶があるらしい。
カーネルサンダースさん、こんなところにも、、。
駐車場から10分ほど歩いて
(途中トイレ休憩あり。トイレもきれいで安心した)
八達嶺登長城口にやってきました。
ここからは、1時間半の自由時間。
長城をめざすも、どこまで目指すかも
登らずに、このあたりのお店で待つも・・・自由。
ガイドさんからチケットを受け取り
ゲートをくぐって、いざ長城へ。
ロープウェイも通っていて、あっという間に標高888mの北八楼まで
登り降りすることもできると、ガイドブックで見たので
実は、子連れだし、ロープウェイで風景を見るだけでいいなぁ、、、と
思っていた私・・・。
(下りには、勢いよくゴーっと降りてくる観光用滑車もあるらしい。
世界遺産にそんなものを作ってしまう、さすが中国・・・)
ところが、ロープウェイ乗り場は、この入口とは別のところにあるようで。
「歩いて登ってください」と、ガイドさん。
歩いて登るには、緩やかで風景のよい女坂と、険しい男坂の二つの道があります。
我が家は、正攻法の女坂へ。
天気の良い日中だったので、寒さはそれほどでもなし。
むしろ、かなり着込んで、帽子も耳当ても・・・と防寒グッズも身に着けていたので
歩き始めたら、暑くて暑くて、脱ぎました。
14kgの息子を背負って、いざ!
長城を見上げて、「しゅごいね~」と言う息子。
「しゅごいね~! おっきいね~!」
こんな小さな子供にも、なんだかすごいところに来ているのが
わかるのかな・・・と思うと
父さん母さん、頑張って登りますよ~。
城壁が落書きだらけで汚い・・・と聞いていたけれど
ペンなどで書かれているわけではなくて彫りなので
想像していたよりも、汚くなかったな。
フィレンツェのドゥオーモの落書きのほうが、汚くて衝撃的だった。
こういう落書きをする人は、どのような気持ちでするんだろう?
なぜ歴史あるものに、何かを書き記して帰りたいのか、わからない。
書いた人に聞いてみたいもんだ。
緩やかな坂道から、だんだん勾配がきつくなってきました。
平衡感覚がおかしくなって、ちゃんと写真が撮れていないけれど
45度くらいの傾斜がありそうな…。
だんだんきつくなりますが・・・
「おとう、よいしょ、よいしょ」
という息子の声と
「きみ、背負われているだけやろ~」
というMASAさんのやりとりに笑ってしまった。
このあたりの風景は、まるで、うねる龍のよう。
そして途中から、急な階段になりました。
一段一段、幅が違う階段
おまけに歪んでもいるので
脇の手すりにつかまりたいところではありますが
この手すり、膝くらいの高さしかなくて・・・
つかまって登っていたら、腰が痛くなるので
階段を踏み外さないように、滑らないように、一歩一歩登ってゆきます。
うちと同じくらいの、2歳くらいかな?という子供を抱いて
長城に登るお父さんを、けっこう見かけました。
やっぱり、2歳くらいになれば、連れていってもいいかな・・・
という気持ちになるのでしょうか。
さすがに乳児はあまり見かけなかった。
でも、中国では、ベビーキャリアや、エルゴのような抱っこ紐は
一般的ではないのかな?
みんな、お父さんが素で抱いて登っていたので
足元が見えないだろうし、大変そうだった。
それに比べたら、ベビーキャリアがあれば、ラクなもんだ、、、。
見上げれば、先はどんどん険しくなり・・・
がんばれ、MASAさーん!
さすがにこの辺りでは、私も後ろからベビーキャリアを支えて
少しでも14kgの息子の重みを感じないようにして登り・・・
写真で伝わりますでしょうか・・・
この、壁のように立ちはだかる階段・・・
標高858mの北四楼に到着。
振り返ってみると・・・・
絶景!!
2000年以上も前、春秋戦国時代の戦乱の世に築かれ始めた城壁。
悠久の時を経て、山に沿い、砂漠を渡り、その総距離は
2万キロにも及ぶのだとか。
そのごくごくわずかな一部ではありますが
自分の足で登ってみて、本当に良かったと思った風景でした。
百聞は一見に如かず。
人生で、ここに立つチャンスがあって、良かった。
なんだか可愛らしい鳴き声がするなぁ~と思ったら
こんなところに、白い猫ちゃん。
この先も、五楼、六楼、、、と続いていきますが
上にあがるにつれ、風が強くなってきて
息子を背負って、冷たい風にあおられるのは危険だし
そろそろ戻らないと、集合時間に間に合わない・・・ということで
ここで折り返すことにしました。
改めて、登ってきた道に、目を向けてみて
万里の長城に来たー!という感慨に浸り・・・
急な階段を、降りて行きます。
登り以上に、ヒヤヒヤする降り道。
登りで疲れた膝に、きますわ。。
しかも、下りの階段の衝撃で揺れるのが楽しいのか
キャッキャ♪ とハシャギ始めた息子・・・・(^^;)
危ないから、そっと背中から、お父を応援しとき~。。
息子の目には、万里の長城は、どう映ったかな?
「こんな小さい子に見せても、すぐ忘れちゃうよ」と言われるのですが・・・・
私が覚えている、一番古い記憶は、1歳6か月の頃。
妹が生まれたときのことを、今でもぼんやり覚えている。
家ではない和室に、母がいて、赤ちゃんを抱いている。
産院の写真は、うちのアルバムには無いし
家族から聞いたわけではないけれど、その光景をよく覚えていて。
小学生くらいの時に、母に
「ゆりちゃんを出産した病院の部屋って、和室だったよね?」と聞いたら
そうだ、と驚いていたので、自分の記憶なのだと思う。
まだ1歳半の私にとっては
母が、自分以外の赤ちゃんを抱いていたことが
よほど衝撃だったのだと思う。
それを思うと・・・
記憶は、人それぞれだけれど
2歳になった息子が、今の出来事を、ぼんやりとでも覚えていても
不思議はない・・・と思うから
この子が独り立ちする日まで
いろんな風景を見せてあげられたら良いな。
何が、息子の人生に、きっかけを作るかわからない。
まぁ、2歳で冬の万里の長城に行くなど・・・
息子にとっては、「連れて行かれた」でしょうけども・・・(^^;)
下りの坂道は、つるつるの石が滑りやすくて、要注意。
ヒールのあるブーツを履いていて、何度も滑って尻餅をついている女性を見ました。
数メートル間隔で突起があるのは、滑っても止まるように、かな?
天候に恵まれて、登ることができて良かった!
降りてきたら、また大汗で暑い暑い・・・;
寒暖差で風邪をひかないように注意です。
MASAさん、お疲れ様でした~。
息子も、お付き合いありがとう~。